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2024年1月25日
vol.107「還暦~それは木星と土星の回帰」モナ・カサンドラ

今年の干支は「辰」、もう少し詳しくいうと
「甲辰」(きのえ・たつ)の年です。
還暦は60歳を指す言葉でもありますが、
それは十干十二支が60年で一周するから。
暦が元に返るから還暦。
60は干支(10)と十二支(12)の最小公倍数。
ここまではよく聞く話と思います。

それがなぜ木星と土星の回帰なのかといえば、
木星は約12年、土星は約30年で黄道十二星座を一周するため。
還暦と同じしくみです。

サターンリターンというのは生まれた時の土星に、
進行した土星が戻ってきて重なる時を言います。
30年に一度、誰もが体験するであろうと言われる「転機」。
その転機を象徴するのが土星。
試練と忍耐の星であり、凶を象徴する星としても知られています。
凶は悪いことの象徴ですが、
「災い転じて福となす」、「起死回生」のように、
ピンチがチャンスの始まりであることもよくあるわけで。
それから「転機」となるわけです。
30年間のことを清算し次へと進んでいく、そんな節目の年。

そして木星はといえば、こちらは約12年で黄道十二星座を一周。
こちらの節目は12年。
30才の時には生まれた時の木星の向かい側、ほぼ180度の対面にきています。
180度はオポジション(衝)といい、西洋占星術では重要なアスペクト(角度)。
「転機」にふさわしい年ですが、生まれた時の木星に重なるわけではありません。

これが二度目のサターンリターン、60歳=還暦になると、
木星もコンジャンクション(合)。
木星、土星ともに生まれた時の位置に重なります。

そして、十二支と木星にも関連があります。
東洋の暦も大昔に遡れば星の観測からきているともいわれますが、
辰年は、ほぼ牡牛座に木星のある年です。
牡牛座はお金や経済に関係の深い星座で、
ここに拡大の星・木星が巡るということは
経済が活発化しやすい年ということ。
ちなみに60年前の「甲辰」は、昭和の東京オリンピックのあった年。
日本の高度経済成長のトピックのひとつですね。

株式相場では「辰巳天井」なんて言葉も聞かれますが、
これも牡牛座にほぼ木星が巡ってきている年と考えれば
西洋占星術のロジックから見てもなるほど、というわけです。
十二年の周期がここで一致をみます。

そして、戻って還暦ですが60才になると、
生まれた時の木星と土星に運行中の土星が重なってきます。

赤いちゃんちゃんこを着て還暦を祝う風習は、今はあまり見られませんが、
生まれ変わったような気持ちで
新たな年を重ね始めるのにふさわしい星の配置ではあります。
二度目のサターンリターンを迎えたあなたも、
これから迎えるあなたも
西洋占星術で還暦を考えてみたら、
また少し違った生まれ変わり、「転機」が見えてくるかもしれません。