- 2012年3月7日
- vol.19「星空散歩へのお誘い」
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こんにちは! 魔女ガールナビゲーターの朝風かおるです。
一時はどこまで続くかと思われた厳冬ですが、
立春を過ぎてのち、温かい日が増えてきましたね。
“どんなに冬が続くように見えても、春は必ずやってくる”
という自然の営みを改めて思い知った気がします。
本格的な春はもうすぐ。
魔女ガールの皆さんもスプリングコートを用意して、
春を迎える準備をしてくださいね。さて、冒頭で春を謳っておきながら、本題は冬の話です(汗)。
魔女ガールの皆さんは、冬の星空を仰ぎ見たご経験はありますか?
「寒くてとてもそんな気分になれないわ」なんて言われそうですが、
実は冬って、星空を見るのにとても適した季節なのです。まず湿度が下がるため、空気中の水蒸気に邪魔されず
星の光の本来の美しさが楽しめます。
加えて太平洋側の地域は、寒風が吹くため空気のきれいな日が増えるのです。
「夜景を撮影するなら冬の方が良い」とはプロのカメラマンの言葉ですが、
それと同じ理屈ですね。理由のふたつめは、冬は1等星の星
(全天の星を光の強さでランク分けした等級。2等星、3等星と光が弱くなる)
がとても多いから。
地上の光が強い都会にあっても星が見えやすいので、楽しく見られます。
そしてみっつめは星座の形がわかりやすいものが多く、
星自体も有名なものが多いから。これらの理由から、冬は星空探訪を始めるのに適していると言えるのです。
星座はギリシャ神話をはじめ、西洋占星術とも関連の深いもの。
自然のリズムを体現した、天空の時計です。
星の息吹を取り込むため、温かい格好に身を包み、
飲み物と星座盤を持って、何人かで星を見に出かけませんか?
(女性ひとりでは防犯上の問題があるので、何人かで出かけてくださいね。)では少しだけ、今の季節の夜空をご紹介してみましょう。
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今の季節、暗くなって真っ先に目に付くのは、
西の空に輝く宵の明星(金星)でしょうか。
西洋占星術で金星は、愛と美の女神が支配する星とされています。
恋の願いを叶えたい人は、
この星を見つめて願いごとを唱えてみるのも良いかも。また今なら、金星の近くに木星を見ることができます。
木星も、西洋占星術ではラッキースターとして名高い星。
惑星ですから輝きも他の星より強く、まさに幸運の星という風格です。
ちなみに惑星達は時間が経つにつれて動き、滞在する星座を変えていきます。
来年の今頃はひと星座ずれて、牡牛座と双子座の間に光っているでしょうか?
(今は牡羊座の辺り)
今のうちにどの辺りにいるか覚えておいて、
1年後に見比べるのも楽しいと思います。南の空を見てみましょう。
全天中で一番人気があり、有名な星座のオリオンが、
獅子の毛皮と棍棒を手に、闘牛士よろしく
角を振り立てて襲ってくる、赤い瞳の牡牛座を迎え撃っています。
勇士オリオンの腰を飾るベルト・通称三ツ星は都会でも良く見えるので、
ご存知の方は多いでしょうね。また、牡牛座の瞳を飾る星の名はアルデバラン。
牡牛座の肩に留まるように光るのは、“昴”の日本名で有名な
プレアデス星団です。
ふたつとも曲名などに使われているので、
これらの星たちもご存知の方は多いでしょう。牡牛座の北側には、ぎょしゃ座という星座があります。
星座の名前はあまり知らなくても、この星座にある1等星は有名。
カペラという名前なのです。
推測ですが、“御者”という車に関する星座の1等星なので、
自動車の名前に冠されたのでは思います。こんな風に、曲や会社名などに星の名前を付けたものって、
割と多いんですよ。オリオン座の南には全天で一番明るい星・シリウスを持つ大犬座、
南東にはプロキオンという1等星を持つ子犬座が控えています。
また南から東の空にかけては、双子座、蟹座、獅子座と
星占いで有名な星座が輝いています。
特に獅子座は、本当に獅子が咆哮をあげながら
西に向かって夜空を駆け上がるように出てくるのです。
面白いですよ。他にも北の空には有名な北斗七星、北極星も輝いています。
こちらはほとんど1年中見えていますが、北斗七星だけは
冬から春頃までが良く見える時期です。
ぜひチェックしてくださいね。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
星空を見るにあたって「星座の並びがわからない」という方は、
本屋さんや文具屋さんに“星座早見盤”というものが販売されています。
また、星座の観察本などでは
星の配置にちなんだ絵(星座絵)も描かれています。
星座絵はネットでも検索できるので、実際の星座と重ねてみてくださいね。
(たいていは小学生の教材コーナーなどに置いてあります)同時にギリシャ神話の物語も購入して、星空散歩の前にぜひご一読を。
勇士オリオンと月の女神の恋物語、双子座の勇者の悲劇など、
「この星座には、こんな物語があるのか」と
ますます星に、またギリシャ神話に興味が湧くはずです。皆さんも星空散歩を楽しんでみませんか?