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2020年2月23日
vol.66「視覚化」ジョアンナ・リリス

暖かい日が増え、春の足音が近づいてきました。
しかし、まだまだ寒い日も多いので、体調には気を付けてくださいね。

今日は魔術のトレーニングの一つである『視覚化』についてお話します。
これはイメージトレーニングの一貫です。

イメージトレーニングというと、スポーツ選手などが理想の肉体、
または勝利する姿をイメージしながらトレーニングすること。
そんな話を聞いたことがある方も多いと思います。
もちろん魔術におけるトレーニングもそういうことなのですが、
『視覚化』におけるイメージトレーニングは、
現実にそれが目の前に在るように想像を顕在化させる
トレーニングとなります。

例えば、目の前にバラの花をイメージするとしたら、
花の形や色、とげがあって触ったら痛いなどの触覚、
良い香りが漂ってくるといった嗅覚までイメージするというように、
段階を追って進めていきます。

イメージがなかなかわかない場合は、実際にじっくりバラを観察し、
その細部を思い出せるようにしても良いでしょう。
そしてイメージからリアルにバラを感じ取ることができれば、
『視覚化』は成功です。

トレーニングを行う前には、以前お話しした『月光浴』などで
集中力を高めておくと良いでしょう。
また実践される場合は静かな場所で行うのがベストですが、
このご時世、外で行うのは危ないですから、
部屋の中で間接照明やキャンドルの明かりの下で行ってください。

それでは実際にトレーニングを行ってみましょう。
バラのお話をしたので、次は身近な存在である猫を例にあげてみます。
(ほかの動物を飼われている方は、その動物で試しても良いし、
お好きな動物でも構いません。)

まず猫が自分の近くに寄ってきた気配をイメージします。
それを感じることができたら、猫に触れてみます。
温かみが感じられるようになってきたら、
喉を撫でて猫が喜んで鳴いている姿をイメージします。
次に猫の匂いを嗅いだり、ご飯をあげたりしてみます。
(実際にご飯は用意しません)
ここまでくれば、猫は顕在化されたと言えるでしょう。
繰り返し行っていれば徐々にイメージがつかめてくると思います。

この方法はあらゆる魔術に応用できるものですから、
習得できるよう頑張ってみてください。
ただし、疲れているときや気分が落ち込んでいるときは、
負のイメージが浮かびやすいので、
このトレーニングを行うのは心身共に調子が良いときにしてください。
視覚化ができるようになった後は、
現実との境がつかなくなったりすることがあるので、
乱用は控えましょう。

『視覚化』は創造力を鍛える効果が高いため、
タロットを行う時も閃きが出やすくなります。
そして良いイメージを『視覚化』してから就寝すれば、
潜在意識の奥深くに組み込まれ、望む未来が開けるかもしれません。
ぜひ、試してみてくださいね。