- 2020年10月28日
- vol.74「いろいろなハラスメント」加賀宮萌
-
最近、何にでも「ハラスメント」がつくようになりました。
知識がないまま「それ、〇〇ハラスメントですよ!」と指摘すると、
その発言自体がハラスメントになってしまうので注意、
とネット情報にありました。
うかうか発言できないですね。
しかし、発信者本人は自覚がない場合も多いですから、
いろいろなハラスメントが認知されたことで、
コミュニケーションの質を振り返る機会が与えられたとも考えられます。ネットで見かけた珍しいハラスメントは、
「エアコンハラスメント」…
猛暑日にエアコンの使用を禁止するなど、
それぞれ人の体調や体感を考慮せずに、
エアコンの温度を自分本位に設定すること。「スイーツハラスメント」…
お土産のお菓子を特定の人にだけあげなかったり、
食べるように強く強要したり、
食べないといけない雰囲気を作ること。などなど。
占い関係では「ブラッドタイプ・ハラスメント」が
認知度高めのようです。
「あの人は〇型だから、だらしないのよ」
なんてついつい話しがちではないでしょうか。
星座でもありますよね。
ただし、プロを目指す方やプロの占術家であれば、
これらの発言には十分に気をつけなければいけないと思います。
時におもしろおかしく話さなければいけないシーンがあったり、
目の前の本人のことではなくて「一般論で」話したりと、
嫌がらせのつもりは微塵もないかもしれません。
しかし、受け手の人が傷ついたり、不快に思ったりした時点で
ハラスメント行為になる可能性が生まれます。
やむを得ずその星座や血液型のマイナス面を話すなら、
必ずフォローとしてプラス面の話をたっぷり添えるなど、
当たり前ですが、思いやりと配慮を欠かさないようにしたいと思っています。ふとこんなシーンを思い出しました。
高名な女性の占術家が、目の前の女性に向かって
「ふつう〇座の女性は、威厳があるものだけれど、あなたにはないわね」
と優しく微笑んで言いました。
言われた女性は
「え、すみません」
と苦笑いしました。
占術家は
「いえいえ、威厳はない方がいいタイプの人もいます。
あなたには威厳がないから、相手を増長させるという懐の大きさや底知れぬ優しさを、
私は感じるのです」
と言いました。
言われた女性はパッと表情が明るくなり、
「わかります!そうなんです!」
と嬉しそうにしました。おぼろげですが、そんな会話でした。
その時の私は正直、褒めているのか何だかよくわからないな…
と感じたのですが、何よりも言われた女性の胸には、
その占術家の言葉がズキュンと刺さったようで嬉しそうでした。
占術家は相手のタイプや人間性を推測して占断する機会が多いですから、
その言葉ひとつひとつにかなりの重量があります。
表現、伝えるときの表情、受け手の反応…
すべてに気遣いができるようになりたいものです。
ちなみに〇座の部分が思い出せず、気になります。
獅子座かな!?